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外壁塗装 熊本|ホルムズ海峡封鎖で考える。オール水性塗料に移行すべき?塗装職人が解説

  • 執筆者の写真: 一二三
    一二三
  • 3月26日
  • 読了時間: 6分

最近の中東情勢を見て、


「ホルムズ海峡が封鎖されたら、塗料やシンナーはどうなるの?」

「もう全部、水性塗料へ切り替えた方がいいのでは?」

「外壁塗装 熊本 でも、今後はオール水性が主流になるの?」


と感じる方もいると思います。


結論から言うと、

“オール水性へ一気に移行すべき”とは言いにくいです。


ただし、

外壁など水性で十分対応しやすい部分は、これまで以上に水性へ寄せる流れは強くなる可能性があります。

一方で、屋根・鉄部・さび止め・下塗りまで含めて全部を水性で統一するのは、現場的にはまだ慎重に考えたい部分があります。





なぜ今「オール水性」が話題になるのか?



足元では、ホルムズ海峡の封鎖・通航制限の影響で湾岸の物流が大きく乱れ、Reutersは海峡閉鎖で海運がほぼ停止状態になったと報じています。日本は原油輸入の約90%を中東に依存しているため、こうした事態は塗料業界を含む幅広い分野に影響しやすい構造です。


塗料の現場でこの話が出やすいのは、溶剤形塗料では塗料用シンナーや弱溶剤の存在が大きいからです。だから「だったら全部水性にした方がいいのでは」と考えるのは自然です。





まず、水性塗料へ寄せるメリットははっきりある



水性塗料の良さは分かりやすいです。


  • 臭気を抑えやすい

  • 低VOC化しやすい

  • 希釈に清水を使える製品がある

  • 住宅地や入居中物件でも扱いやすい



日本ペイントはVOCを、塗料などから揮発する有機化合物の総称と説明し、低VOC塗料やゼロVOC塗料は臭気が少なく、作業者の健康や安全にも配慮しやすいとしています。実際、エスケー化研の水性屋根塗料「水性クールタイトフッソ」は希釈が清水です。


つまり、

現場で使うシンナー量を減らす という意味では、水性へ寄せる方向はかなり理にかなっています。





でも「全部水性」が簡単ではない理由



ここが一番大事です。


現実の製品ラインアップを見ると、屋根用塗料だけでもエスケー化研は水性塗料と弱溶剤形塗料を並行して展開しています。さらに日本ペイントは2026年2月に、建築用遮熱塗料として1液弱溶剤多用途タイプのシーラーを新発売しています。つまりメーカー自身が、今でも水性と弱溶剤を使い分ける前提で製品を出しています。


要するに、

市場はすでに「全部水性」ではなく、「部位・下地・目的で使い分ける」前提で動いている

ということです。





屋根は「水性にできる」と「水性にすべき」が別



屋根は特に慎重に見たいです。


たしかに、屋根用の水性塗料はあります。エスケー化研の「水性クールタイトフッソ」は一般建築物の屋根用で、清水希釈です。ですが同じ製品ページで、彩色スレート瓦やスレート屋根は基材自体の強度低下が著しい場合、塗装できないことがあるとも注意されています。


つまり、

水性屋根塗料がある=どんな屋根でも水性でいける

ではありません。


屋根は、基材の傷み、既存塗膜、下塗りとの相性まで見て決める必要があります。だから「ホルムズ海峡が不安だから全部水性へ」は少し飛びすぎた判断です。





鉄部とさび止めは、まだ“性能優先”で見たい



鉄部も同じです。


いまは水性のさび止め塗料もあります。関西ペイントの「アクアマックスEXⅡ」は屋内外の鉄部に適用できる水性さび止め塗料で、水性上塗りや弱溶剤系上塗りが可能です。日本ペイントにも「1液水性デクロ」のように、外部鉄部の水性仕様化をうたう製品があります。


ただ一方で、関西ペイントは現在も弱溶剤可溶変性エポキシ樹脂系の万能下塗り「アレスダイナミックプライマー」を展開していて、幅広い下地適性や防食性を前面に出しています。つまり、鉄部まわりは水性化できる場面が増えているが、弱溶剤系の強みもまだ大きいというのが実際です。


なので、

鉄部は“水性かどうか”より、“防錆性能と下地適性をどう確保するか”を優先して選ぶ

方が失敗しにくいです。





現実的な答えは「オール水性」ではなく「水性を主軸に、残すべき溶剤は残す」



ここまでをまとめると、現場的にいちばん現実的なのはこの考え方です。



外壁



外壁は水性で対応しやすい場面が多く、今後さらに水性へ寄せやすいです。低VOC・低臭の流れとも相性が良いです。



屋根



屋根は水性の選択肢もあるが、基材の状態・下塗り・既存塗膜との相性で判断したいです。水性ありきで決めない方が安全です。



鉄部・さび止め



水性化は進んでいるが、防錆性能や下地適性の見極めが重要です。弱溶剤系を残した方がいいケースはまだあります。


つまり、

“全部水性”ではなく、“外壁は水性を第一候補、屋根と鉄部は仕様で選ぶ”

これが今の現実に近いです。





熊本で考えるなら、材料事情だけでなく家の状態も一緒に見たい



熊本は、


  • 紫外線が強い

  • 雨が多い

  • 台風の影響がある

  • 湿気が残りやすい面がある



ので、外壁・屋根・シーリング・鉄部の傷み方に差が出やすい地域です。だから、材料事情のニュースだけを見て仕様を決めるより、今の家がどこまで傷んでいるか を先に見る方が大切です。これは上で見たように、屋根材の劣化が進んでいると塗装可否自体が変わることがあるためです。


もしすでに


  • 色あせ

  • チョーキング

  • コーキングの割れ

  • ひび割れ

  • 屋根のコケやサビ



が見えているなら、

「水性か弱溶剤か」だけではなく、どこまで補修して、どんな仕様で守るか をセットで考えた方が安心です。





塗装職人としての本音



ホルムズ海峡封鎖のような大きな話が出ると、

「もう全部水性へ振り切った方がいいのでは」と考えたくなります。


でも現場で言うと、

正解は“全面移行”ではなく“適材適所の水性化” です。


外壁は水性をかなり前向きに考えやすい。

ただ、屋根・鉄部・下塗りまで一気にオール水性へ振るのは、まだ建物条件と仕様の見極めが必要です。メーカー各社の現行ラインアップ自体が、その現実を示しています。


一二三塗装工業では、熊本県内の外壁塗装・屋根塗装について、材料事情も踏まえながら仕様のご相談に対応しています。





まとめ



ホルムズ海峡封鎖を受けて、

オール水性塗料に移行すべきか?

という問いに対する答えは、


全面移行ではなく、水性へ寄せられるところは寄せる。ただし全部を無理に水性化しない。

です。


外壁は水性を主軸にしやすいです。

でも屋根や鉄部、さび止め、下塗りは、今も水性と弱溶剤の使い分けが現実的です。


大切なのは、ニュースだけで仕様を決めることではなく、

その家にとって何が一番合うかを見極めること です。





Q&A



Q1 オール水性塗料に今すぐ切り替えるべきですか?

A 一気に全面移行するより、外壁は水性を前向きに、屋根や鉄部は仕様で選ぶ方が現実的です。


Q2 水性塗料ならシンナー問題はなくなりますか?

A 現場で使うシンナー量は減らしやすいですが、下塗りや鉄部、屋根まで含めて全工程が完全にシンナーフリーになるとは限りません。


Q3 屋根も水性でいいですか?

A 水性屋根塗料はありますが、基材の傷みが強い場合は塗装不可のこともあるので、状態確認が大切です。


Q4 鉄部も全部水性でいけますか?

A 水性さび止めの選択肢はありますが、防錆性能や下地適性で弱溶剤系を選ぶ方がよいケースもあります。


Q5 熊本県内対応していますか?

A 熊本県内対応しています。





🔗 内部リンク


塗料用シンナーの供給不安については、こちらの記事でも現場目線でまとめています。

中東情勢で塗料用シンナーが手に入りにくい?現場で起きていることを解説



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